宮城県耳鼻咽喉科医会からのお知らせ

2013年のスギ花粉症の対策

昨年のスギ花粉の飛散量は宮城県では予想を上回る大量でした。
 今年はその反動で少ないとみられていましたが、昨夏の高温などの気象条件、花芽の発育状況から県内は中等量からやや多い見込みです。花粉症は三大症状のくしゃみ、鼻水、鼻づまりと並んで目のかゆみ、喉の症状、そして睡眠障害、倦怠感、集中力低下を招きます。
 いつも通り初期療法、セルフケア(マスク、ゴーグル、スプレー、空気清浄機)、こまめな花粉情報のキャッチなど充分な対策をとりましょう。暖冬のため飛散開始は例年より早く2月からとなるでしょう。
 飛散が始まりクリニックが混む前にお薬を処方してもらい、服薬開始時期は主治医の指示に従うと良いでしょう。スギ花粉症の免疫舌下療法を検討している方は、効果や副作用の面から、スギ花粉のシーズン終了後からの開始をおすすめします。
 詳しくはかかりつけの耳鼻科医を受診し、相談してください。

スギ花粉症の基礎知識
     
  • スギ花粉の吸収を原因とする季節性のアレルギー性鼻炎です。
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  • 戦後、建材・治水を目的に全国に植林されたスギ林が成熟し、毎年大量の花粉を 飛散するため患者数が急激に増加してきました。
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  • 自然寛解が少なく患者数が年々累積され、現在では有病率15%程度と推定されていて、さらに増加傾向にあります。
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  • 主な症状はくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみです。
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  • 年齢層別では中年層で有病率33~39%と高いですが、近年は高齢者の新規発症や、逆に発症の低年齢化が注目されています。

 文章 中林耳鼻咽喉科 中林成一郎先生